そしてイタリアへ~イタリアへの道は過酷な雪山だった~


世界一周夫婦 2012年 イタリア Italy Part1

フランスのマントンから、イタリアへはかなり近い距離にあった

だけれども

一番の近道は、山超えだった

山を越えればすぐその先はイタリアだったのに、山は登るにつれてだんだんと吹雪いてきた

さすがに、知らない国の知らない山道は危険だ

チェーンも無ければ、スタッドレスを履いている訳でも無かった

段々と雪深くなってきたので、諦めて下山する事にした

そして、ナビが指した一番の近道の山越えをやめ、ぐるりと周ってイタリアに入国する事にした

そうは言っても、イタリアはすぐそこだった

広い広いフランスを車で移動してきたので、イタリアまでの移動はなんの苦にもならなかった

ただ、寒かったことを除いては…

イタリアへ到着する

イタリアに入国して早々、恐喝に会う

高速道路をいつものように走ってると、何やら車にぶつかった音がした

隣を走ってた車が、「脇に止まれ!!!!」というようなジェスチャーをする

仕方が無いので、一先ず停まる事にした

広いヨーロッパの道路で、車がぶつかる訳も無い

外に出て、話に行ってみると、どうやら車のドアが開いて、恐喝男の車にぶつかったというような事を言ってる

どこからどう見ても、イタリア人とは思えない出で立ちの男だった

そして、「金を出せ」と言う

そんなやり取りを車の中で見ていた私は、とっさに財布の中に入ってたクレジットカードやら現金をすべてだし、車の座席の下に隠す

何か所かに分けて隠した

そして、名案を思いついた

財布の中に、VISAギフトカードが一枚入っていたのだった

1000円分のVISAギフトカードを恐喝男に渡す

これは日本円で1000ユーロみたいなものだ。と伝えて

吉と出るか、凶と出るか…

私たちはツイテルので、もちろん吉と出た

財布の中に入れておいた少しの現金(ユーロ)と、VISAギフトカードを恐喝男は持って行き、ルンルンで去っていった

これを換金しろ!と言って渡したVISAギフトカードは、換金なんて出来る訳もないのに

恐喝男に勝利した、そんなイタリア

たまにはこんな事もあるけれども、とっさの判断は旅をする上で本当に必要なことだと思う

もちろん、これがアフリカのバスの中だったら、財布をすべてそのまま差出す勇気も必要だ

お金は後でなんとでもなる

だけど、命は何ともならないものだから

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