タイの人たちと一緒にいると、文化の違いから時たま「え?」と思う事が多々あります。
もちろん、郷に入っては郷に従う精神のため、タイの方々の意見を尊重します。
そんなタイの方々の知られざる一面について、ご紹介していきます。
タイの人たちはお化けが怖い?
先日、タイではブッダが生まれた日とブッダが悟りを開いた日、そしてブッダが天に召された日のお祝いがありました。
6月の仏暦の満月の日がそれにあたり、仏陀の誕生と悟りを開いた日と入滅した日が重なる仏教で一番大事な日でもあります。
タイの方々は、殆どが熱心な仏教徒です。
そのため、ブッダのお誕生日となると、それはもう盛大なお祝い事を行います。
私が住むタイのチェンマイでは、ブッダのお誕生日である仏誕節のこの日には、深夜の0時にチェンマイで一番大きなお寺である「ドイステープ」に登ります。
山の上にあるお寺で、登るという表現がぴったりなお寺です。
多くの方々が、バイクを山の麓に停めて歩いて登ります。
1時間半程で、お寺までたどり着く距離です。
多くの人たちがいるため、みんなが通る道を通っていれば特に問題はありません。
しかしながら、近道をしようと思うと、わき道を通る必要があります。
タイの友人は、例に漏れずドイステープに登っていたのですが、途中の小さなお寺まで行った所足が痛くなり、ドイステープまで行くのが辛くなったそうです。
ドイステープまで行くのは諦めて、そのまま帰ろうという事になったのですがわき道を通ると近道があるのは知ってるのに、その道は通りたくない。と言うのです。
なぜなら、お化けが出るから…。
タイの人たちは、大人になってもお化けやら精霊やらを信じてます。
ピー(タイ語で精霊やお化けの事)が怖いという事を言い、そしてよくピーの話を日常的にします。
多くの人たちで盛り上がっているのです。
そして、日本にはどんなお化けがいるの?と聞いてきます。
特に日本にはお化けなんていないよ。と言うと、「嘘でしょ?お化けは怖くないの?」と口をそろえて言われます。
これは仏教の影響なのでしょうか?
とても不思議な気持ちになります。
タイの人たちはお守りが好き?
タイに一番最初に来た時から、タイの方々が首から下げているネックレスがずっと気になっていました。
仏像のネックレスです。
仏像のネックレスをお守りにして、男性も女性も首から下げているのです。
この仏像のネックレスをする事で、厄除けや現世で良い事がありますようにと願いを込めてるんだそうです。
現世で良い事がありますようにというのは、仏教では徳を積む事で「来世で良い位に行ける」と言われてるからなのです。
そのため、現世で得を積んでも現世に反映される訳ではなく、来世で今よりも高い位に行くことができるという事なんですね。
今の自分がもし不幸であれば、それは過去に徳を積んでこなかったせいなんだそうです。
タイの方々が身に着けている仏像のお守りは、プラ・クルアンと言い、高層な僧侶などの仏像のお守りです。
仏教では、お酒を飲む事は良いとされないため、タイの人たちはお酒を飲む際にはプラクルアンは服の中に入れてお酒を飲みます。
寝る時にも、足元には絶対におかずに頭側に置いて寝るそうです。
タイの方々の心神深さが伺われますね。
このプラ・クルアンと呼ばれるお守りは露店やお寺などで買う事ができますが、買うとは言わずに借りると言う言い方をされるそうです。
日本でも、お守りは買うとは言わずに授かると言いますが、それと同じような意味合いなのでしょう。
虫眼鏡などを使い、真剣にお守りを選ぶタイの方々。
かなりの値で借りることもあるそうですね。
タイの友人が、あまりにも勧めるものですから私も一つ借りようかとも思ってます(^^;)
タイの交通安全のお守り「ジャスミンの花輪」
タイに来た事があるという方は、街中の信号待ちの際などに子供やおばさま方がジャスミンの花輪を売りに来る光景をみた事があるのではないでしょうか?
このジャスミンの花輪は、ずっと何だろう?と思ってましたが「交通安全のお守り」である事を知りました。
とっても良い香りがして、一つ20バーツで購入する事ができます。
暑いタイなので、一日でダメになってしまいますが、タイの方々は必ずダメになったら新しいものを購入しています。
レストランなどにも、子供たちが売りに来たりします。
とあるレストランで、「これ全部売れないとおうちに帰れないんだ」なんて言ってた子がいましたが、お店の外でスマホで電話をしている光景を目にしました。
なんとなく、これが今のタイなんだ…。
と思わせられた、そんな出来事です。
貧困と高度成長と、色々なものが入り交じるタイでみる光景は、色々な矛盾を感じつつもこれが今のタイなんだとスーッと私の中に入ってくるようになりました。
今現在のタイという国を受け入れる事で、より一層タイの人たちとの距離が近くなった、そんな瞬間でした。
その瞬間を楽しむためには、受け入れる事が非常に大切ですよね。
なかなか受け入れることが出来なかった「タイの人たちの時間の感覚」なども、こんなものかと流せるようになってきた今日この頃です。
マイペンライですべてが片付いてしまう、そんなタイという国は終の棲家にしたいと思ってる方が多いんだという事を肌で感じています。
帰ってきたくなる場所、チェンマイ。
もう少しだけ、タイの人たちの生活に踏み込んでみようと思ってます。