2016年の10月13日に、私たちがいま現在いるタイの国王、プミポン国王が崩御されました。
日本でも、かなりニュースで流れたためご存知の方も多いはずです。
プミポン国王は、タイの方々の間でかなり慕われるそんな方でした。
プミポン国王の人徳と、ふと思い出した老師の話についてです。
タイの国王のプミポン国王の崩御について
もう何年か前から、プミポン国王は体調があまり芳しくないという話は流れていましたが、ついに10月13日の数日前には、国王の体調が不安定だというニュースが流れることとなりました。
多くのタイの方々が、国王が入院されていた病院の前に集まり、病気の回復を願うピンク色の服、そしてプミポン国王さまの色である黄色の服を着て祈ってる姿がなんどもニュースで放映されていましたが、13日に崩御されることとなりました。
タイのプミポン国王は、本当に人徳のある方で、タイの方々にとっての心の支えとなってる方でした。
国王の肖像画は各家庭で飾られて、ない家なんてほとんどないのでは?と思えるほどでした。
ネックレスにして身につけてる方も多数いらっしゃいますし、タクシーなどに乗れば、当然のように国王のネックレスが車にかけられています。
街中のいたるところに、国王の肖像画が掲げられて、毎日朝の8時と夜の6時には、国王さまへの祈りの時間があり、必ず手を止めて立ち止まらなければなりません。
もちろん、観光客も同様です。
それほどまで敬意を表されているタイの王様ですが、もちろんきちんとした理由があります。
全て、今までのタイのプミポン国王の功績によるものでした。
即位されていた期間が長いというのも一つの理由に当たるかもしれませんが、これほどまで国民のことを真剣に考えられてるということを有言実行された方はいらっしゃらないのではないでしょうか?
中でも、山間部の貧しい方々に向けたプロジェクトであるロイヤルプロジェクトは多くの方々に支持されていて、私もものを買うならロイヤルプロジェクトの商品をできる限り購入しています。
タイの起業家の方々の間でも、ロイヤルプロジェクトの製品は積極的に使われていて、私が親しくさせていただいているスパのオーナーの方も、積極的にロイヤルプロジェクトを応援されています。
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タイの王様の功績で思い出した老子のお話
私が好きな、老子のお話があります。
高校生の頃、古典の授業で習った方も多いのではないでしょうか?
日本に伝えられている言い伝えも、実は中国の古典から来てるものって多かったりしますが、老子のお話はタイにも来ていたのかな、なんてふと思ったのです。
貧しい一家が、ついには今日の食料もなくなり、路頭に迷う寸前でした。
そんな時に、一人の旅びとが貧しい一家の元を訪れて、川で釣ってきた魚を与えました。
貧しい一家は大変喜び、数日間は生き延びることができました。
が、魚はすぐに底をつき、ついには餓死してしまうこととなりました。
次に、2番目の旅人が貧しい一家の元を訪れて、釣竿をプレゼントして魚の釣り方を教えました。
魚の釣り方を教えてもらった貧しい一家は、しばらくは魚を釣って安泰に過ごすことができました。
が、釣竿が壊れてしまい、その後魚を釣ることができなくなり、やはり餓死してしまうことになりました。
3番目の旅人は、釣竿の作り方を貧しい一家に教えました。
釣竿の作り方と、そして魚の釣り方を教えてもらった貧しい一家は、釣竿が壊れても新しい釣竿を作り魚釣りをすることができるため、餓死することなく過ごすことができるようになりました。
これは、老子のお話をわかりやすくした物語ですが、プミポン国王は3番目の旅人と同じことを貧しい方々に教えたのです。
どうすれば、生計を立てていくことができるのか、国王自ら山間部などの貧しい農民が暮らす地域に出かけて行き、色々と指導して行ったのがロイヤルプロジェクトなのです。
お金を与えても、すぐにお金は枯渇してしまいます。
お金を与えるのえはなく、どうしたら生計を立てられるのか、その部分に注力したのがプミポン国王だったのです。
その甲斐があり、山間部では麻薬の栽培などを行っていた人々は野菜や果物などの栽培を行えるようになり、今ではかなり立派な野菜を作れるようになっています。
コーヒーなども栽培し、一昔前のタイのコーヒーなんて正直言って飲めたものではありませんでしたが、今ではかなり美味しいコーヒーを飲むことができるようになりました。
王室の予算を使い、貧しい人たちのために尽力したのがタイの王様、プミポン国王なのです。
そのような功績をタイの人たちから評価されて、国民から絶大な信頼を得ることができたのです。
自らの足を使い視察に行き、そして自ら行動してきた結果ですね。
今タイでは、そのような国王の功績が電光掲示板などで毎日放映されています。
いろいろなところで書いてますが、タイに来られるという方は、郷に入っては郷に従うべきだと思ってます。
私たちももちろん、タイの人たち同様にできる限り喪に服した生活を一ヶ月間はするつもりです。
タイの政府や公務員関係は、一年間の喪に服すことが決まっています。
イベントごとなども、自粛が呼びかけられていて、様々なイベントごとが中止されています。
街中は、タイの特徴でもある大音量の音楽がなくなってはいますが、お店などは通常通り営業されているお店が多いです。
タイに来られるという方は、黒と白系の落ち着いた服を最低限後一ヶ月は着用するようにするべきでしょう。
今後のタイは危険な状態になると言われたりもしていますが、まずは喪に服する期間があり、政府も一年間は動けません。
どうなるかに関しては未知数ですが、政権はすでに政府に移行されていますし、民主化に向けて動き出しているのが、今のタイです。
皇太子さまの即位は、おそらく来年の10月頃まで喪に服する関係で本人のご意向によりしばらく見送られる見通しですが、皇太子様の即位後、どうなるかが焦点なのではないでしょうか。
タイの方々の悲しみは、想像を絶するものです。
タイの方々の心が癒えますように、そしてプミポン国王様のご冥福をお祈り申し上げます。