トルコのイスタンブールでのこと
エジプトを出た飛行機は、トルコのイスタンブールに朝到着した
空港からイスタンブールの市街へ向かう
バスを降りると、一人のトルコ人男性と出会う
大きな荷物を持って早朝に電車から降りてきた日本人二人組に目を奪われたとか
彼は、宿を経営するオーナーだった
イスタンブールでは、泊まりたい宿があった訳でも無く、どこに泊まろうか考えてた所だった
疲れていたため、ドミトリーに宿泊する気はなかった
彼の提案する値段は、少しばかり私たちには高すぎた
「一週間泊まるから、○○にしてくれる?」と聞くと、OKが出た
という訳で、彼の宿に宿泊することに決定した
「イスタンブールは知ってるの?」と聞かれたが、もちろんイスタンブールに来たのは初めてだったので、何も知る訳も無い
これから知るところだよ。と言うと、
イスタンブールの街を案内してくれるという
せっかくなので、案内して貰う
彼のお勧めの食堂、彼の友人がやってる食堂、そしてスーパー、観光名所など色々歩ける範囲内で案内して貰う
あまり暖かくなさそうな服を着ていたので、洋服屋さんも案内してくれる
彼の友人の営む食堂で、スープをご馳走になった
「なんで案内とかしてくれるの?」
と聞いてみると
「日本人大好きだから」と。
トルコの人たちは、日本人が大好きだった
親日かが多いといわれるトルコの人たち
その裏には、エルトゥールル号の話がある
エルトゥールル号の話を知ってるという方も多いのではないだろうか
日本人は、色々な事件があってもすぐに忘れてしまう生き物なんだとしみじみ思う
海外では、重要な出来事はずっと語り継がれていくことを旅をして知る
このエルトゥールル号の話も同様だった
エルトゥールル号は、かつての日本にやってきたトルコの船だった
色々とトラブルがあり、船が日本で沈没する
その時に、日本人は最大限の力をだしトルコの人たちを助けたことにトルコの人たちが大変感銘を受けたというお話
そして時は流れ、イランイラク戦争時に、
テヘランに残った日本人をトルコは助けたのだった
その時、テヘランにはトルコ人もたくさん残ってたのにも関わらず
そのことを責めたトルコ人は一人もいなかった
「ただ、借りを返しただけです」との言葉と共に…
歴史の教科書で、必ず習ってるはずの時間ではないだろうか
もちろん、私は覚えて居なかった
覚えて居なかったことが残念でならなかった
あの時は、ただ試験前に、試験に出ることを暗にすれば良いや、位にしか思ってなかったから
でも…
トルコで出会った人たちは違った
みんな覚えてて、日本人と言うだけで、お店の中に招き入れてくれてお茶をご馳走してくれたりもしたのだった
ただ、ツアーに参加して旅をするだけでは見えてこないこと
私が伝えたい事は、こういう事だった
何かを得ようと思って旅をしてる訳でも無い
もちろん、自分探しをしてる訳でも無い
暮らすように旅することで、得られるものはたくさんあるんだという事